晴天予報の5月30日(火)早朝、数年前の大雨で林道が不通になっていた白滝登山口より、大朝日岳への登山ルートチェックを行いました。白滝登山口は以前は朝日嶽神社のある鳥原山までの最短ルートとして登山者が非常に多かった登山道です。数年前の大雨で林道が入口付近で不通となり、また登山道前半の沢にかかる橋が壊れてしまい、まだ復旧に時間がかかるということもあり、登山者が減っていますが非常に登り易いルートです。
約2時間ほどで鳥原小屋の見える木道に到着。登りで一カ所残雪がありましたが、問題ありません。鳥原小屋周辺の木道や道標は見えていますが、水場は雪に埋もれてまだ利用できません。小屋やトイレは利用可能です。
小屋前で小休止の後、山頂を目指します。木道が終わってす
ぐに雪で道はみえなくなります。軽アイゼン装着が望ましいです。そこから山頂まで約1kmは残雪斜面でルートも非常にわかりずらくなります。誤った方向、尾根、沢筋に下りたりしないように気をつける必要があります。山頂先の鳥原展望台付近は雪も解けていて眺めも素晴らしいです。
展望台を過ぎて小朝日岳へと続く尾根に取りつくと、例年7月上旬まで残る北側斜面の残雪がまだ2km程度続きます。こちらは斜度も急なうえに、小朝日岳に向かって右側は谷へ切れ落ちていて、万一雪で滑ってしまうとそのまま谷まで落ちてしまいますので、軽アイゼン(6~10本程度、できれば前爪ありがベスト)とストックもしくはピッケルが必須です。雪自体は柔らかいので、キックで雪に刺すことは容易です。
小朝日岳山頂を過ぎると、熊越~銀玉水までは雪は踏みません。銀玉水の名水が出されていたので給水でき非常に助かります。銀玉水の目の前からは、こちらもいつも遅くまで雪の残る斜面で、当然たっぷり300m程度の雪の急斜面になります。雪は柔らかいのでキックで刺さりますが、軽アイゼン装着の方が断然早いことは言うまでもありません。
最後の残雪登りを終えて、避難小屋への道中は風が非常に強く、時折り体が持っていかれそうなほど。避難小屋は無人でしたがトイレ等も含めて利用は可能です。山頂も風が強すぎ、またガスで視界も悪く、早々に避難小屋を背にして正面の中ツル尾根を下り始めました。
中ツル尾根上では、7合目~4合目までの間に何カ所か残雪があります。1つ1つがそんなに多くありませんが合計で200m程度でしょうか。アイゼンを付けるほどの箇所はありませんが、雪が柔らかいので登りでは足を取られてしんどいかもしれません。4合目の長命水は、水場に続く斜面が雪で覆われていて、危ないのでまだ利用できないと思われます。危険だったため、水場までは下りませんでした。
出合(二俣)まで下りてくると、季節外れの暑さで、風もあまりなく、汗だくで朝日鉱泉まで戻りました。約9時間でのルートチェックでした。
結果的に中ツルルートピストンでの登頂ではアイゼンなしでも可能、それ以外のルートを使う場合には軽アイゼン、ストックはこの先しばらくは必須と思われます。